▼本文へ
▼総合メニューへ

▲このページの先頭に戻る
▲このページの先頭に戻る

コラム「一滴」 2013年3月

映画「ミツバチの羽音と地球の回転」を見た。瀬戸内海に面した山口県上関町の四半世紀以上もの原発建設反対運動を住民の目線で捉えたドキュメンタリーである。

原発建設計画が持ち上がったことで町は二分された。過疎化する現状を憂い原発建設によって活性化を図ろうとする推進派に対し、埋め立て予定地である田の浦湾の真向かいに位置する祝島の島民たちは多くが反対にまわった。基幹産業である農業と漁業への深刻な影響を危惧したからである。国と大企業の中国電力が権力や経済力を駆使して攻めてきても、島の人たちは揺らぐことなく正々堂々とぶつかっていく。

一方でスウェーデンが原発から脱して自然エネルギーを活用する方向に転換していこうとする取り組みが紹介されている。誰かの健康や暮らしを犠牲にしてまで便利さを求める必要はない。自然の法則に逆らわず将来に渡っても持続可能な生活を守ることこそ大切であるのだと。

エネルギー政策は地球に存在する生物すべてに影響を及ぼす。これまでは根拠のない安全神話の下に多くの原発が設置されてきたが、福島原発の事故により人間の力では制御不能な原発の恐ろしさが広く認識される状況となった。更なる被害が発生してからでは遅い。今のうちに手を打つべきであろう。 (田)




>> 戻る