第八回 第117通常国会 介護保険見直し、いよいよ審議始まる
改悪許さない運動が正念場
現在開会中の通常国会で、介護保険見直しの審議がいよいよ始まります。政府は、昨年11月に介護保険部会「最終報告」、翌12月に「改正案のポイント」をまとめ、3月の改定法案上程に向け準備を進めています。その内容は財政事情を優先させ、給付抑制・負担増を一層推進するものとなっています。政府は、認定制度や費用負担の問題など、困難を生み出している制度の矛盾・問題点を解決するのではなく、予防給付の縮小再編などさらなる改悪をねらっています。ケアプランの有料化などは取り下げた形ですが、法改正を要しない補足給付(低所得施設入所者の負担軽減措置)の支給要件見直しなどは検討するとしており、負担増の火種は残されたままです。介護保険制度の抜本的改善を求める介護ウェーブはいよいよ正念場を迎えます。
目的は「地域包括ケア」?
今回の見直しは、高齢化社会がピークを迎える2025年に向けて、医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスを切れ目なく提供する「地域包括ケアシステムの実現」を柱として掲げているのが特徴です。介護だけではなく医療を含めた提供体制の一体改革の課題として、12年の診療報酬・介護報酬同時改定に盛り込もうとしています。聞こえはいいのですが、病院からの早期退院の受け皿として、公的な施設ではなく民間に依拠した「高齢者住宅」を中心にケアサービスを提供し、24時間・365日を支えようというものです。そのために介護職員に痰吸引をはじめとした医行為を拡大し、24時間、365日を支える新たなサービス訪問事業の創設にむけた法改正も検討されています。また、公助は最低限で、自助が基本、そしてできない部分は共助、互助でおこなうべきとする理念が前提です。有償ボランティア団体等を組織化し、包括ケアシステムの中に位置づけることも考えられています。すべては安上がりの医療、介護供給体制の仕組みづくりです。
予防給付、生活援助の切捨てなど
見直しでは①介護予防給付、生活援助の切り離し②施設入所費用の低所得者減免の制度改正(補足給付)③認定調査や支給限度額などの制度のそもそもの矛盾④公費負担の増額なしの制度設計等など様々な問題が指摘されています。
次回からはそれらの問題点をあきらかにし、運動課題に迫っていきます。
>> 戻る
