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緊急財政支援を

 県民の命を守るため全ての医療機関へ

災害時と同様に前年実績比の減収分の補填を

緊急記者会見で山梨民医連がアピール

  新型コロナウイルス感染症の影響による減収等で全国の医療機関に経営危機が広がる中、山梨民医連は6月16日に緊急の記者会見を開き、すべての医療機関・介護事業所に対して前年実績比の減収分を補填するなど緊急の財政支援を訴えました。

20200616記者会見1

「このままでは資金不足に陥る」  県内医療機関からの悲痛な声が多数

 新型コロナウイルス感染症の影響により、医療機関・介護事業所は3月以降、大幅な減収となっています。山梨民医連は、全日本民医連の緊急行動提起(6月1日付)を受けて「全ての医療機関・介護事業所に対する緊急の財政支援を求める団体署名」に取り組み、県内の医療機関・介護事業所に協力を呼びかけました。これに応えて120の事業所から寄せられた「団体署名」のコメント欄には経営危機を訴える切実な声が多数寄せられていました。

 この経営危機は、新型コロナウイルス感染症患者に対応した医療機関に限定されたものではありません。疑似症患者受け入れや、帰国者・接触者外来、発熱外来に取り組んだ病院や診療所、地域の日常診療を支える病院や医科診療所、歯科診療所、介護事業所など、すべての医療機関と介護事業所が新型コロナウイルス感染症とのたたかいの最前線で奮闘しており、すべての医療機関・介護事業所等に影響が及んでいます。

 3月、4月は、自粛要請や感染への不安などから多くの医療機関で外来患者数が前年比で2~3割減となりました。一方、感染防御のコスト負担が増えています。多くの医療機関から、「このままでは資金不足に陥る」との声が上がっています。県民の命を守るため、新型コロナ感染症の〝次の波〟に備え、「経営破綻による医療崩壊・介護崩壊」を起こさせない対策が必要です。

第2波・第3波に備えるため経営破綻による医療崩壊を防ぐ対策を

こうした状況に対して、政府の第2次補正予算では、医療・介護等の減収を補填する給付金などはありません。医療機関の資金繰り対策として独立行政法人・福祉医療機構(WAМ)による無利子・無担保の融資や、診療報酬の「概算前払い」が行われただけです。

 WAМによる緊急融資はあくまでも借入金であり将来への過大な返済負荷となります。6月末に支払われる4月診療分の「減収分の概算前払い」については、その補填分は7月の診療報酬の支払い分から差し引かれて返金することになるといいます。これでは到底、今の医療機関の経営危機を解決する方策にはなり得ません。介護事業所の利用者減も事業収益減をもたらし、事業所の継続に深刻な困難をもたらしています。

 地域の医療機関・介護事業所が経営破綻すれば、次なる感染拡大の波は乗り越えられません。医療・介護崩壊を食い止めるために、全ての医療機関・介護事業所に対して、国や県による迅速かつ大規模な財政支援策が必要です。

 「団体署名」の取り組みを受けての記者会見で山梨民医連は、「すべての医療機関・介護事業所へ緊急に、前年実績比の減収分の補填を行うこと」を求めました。

 あわせて、昨年9月に厚生労働省が呼びかけた〝公立・公的病院の再編統合〟について、「こうした病院が今、コロナ対応で頑張っている。再編統合方針は白紙撤回して地域医療を守ってほしい」と訴えました。

行政からの要請で空床確保するも損失への補填なく経営は危機に

年間3千数百台の救急車を受け入れている甲府共立病院には、発熱・肺炎疑いの患者さんも連日、多数搬送されます。院内感染を防ぎながら救急医療を継続するために「疑似症病棟」を設けており、疑似症患者が搬送されたら同病棟で2~3日経過をみて、コロナ感染のないことを確認してから一般病棟に移しています。疑似症患者を収容する病室(個室)を確保するため、4人部屋として運用している病室を個室にして、4病室を確保しています。本来なら4×4=16人が入院治療を受けるはずの病室・病床をコロナ対策に使用しています。

 行政からの要請によってコロナ対策のための空床を確保しているのに、その損失が補填されません。医療機関は、コロナ対策を頑張るほど経営的にはきびしくなります。本来なら入院治療を受けられる患者さんも制限されます。

 山梨勤医協の3病院と4医科診療所・4歯科診療所での4月・5月の経営状況は、それぞれ、新入院患者数で前年比83.0%、75・7%、外来患者数で82.7%、74・6%でした。甲府共立病院の手術件数では91.2%、62.3%と大幅に減少しました。

 加えて、緊急事態宣言に対する健診の休止により、保健予防活動収益が前年比59・3%、22・2%と激減しています。

 その結果、事業収益では、4月が前年差マイナス7893万円、5月にはマイナス1億7988万円と大幅な減収となりました。そのため、経常利益では、これまでにない大きな赤字という結果となっています。

 事業収益が毎月1億、2億減収となれば、その分、資金は流出し、経営危機に直面する深刻な事態となります。このような事態は今、全国で起きています。医療崩壊を防ぐために、公的支援がどうしても必要です。

医療機関の経営を守ることは住民のいのちと暮らしを守ること

 地域医療を担う医療機関が、今後も新型コロナウイルス感染症に立ち向かいながら地域の医療要望に応えるために存続しつづけるためには、国をはじめとする公的な財政支援が必要です。

 今のままの状態を放置するならば、秋冬のインフルエンザ蔓延気や、今後起こり得る新型コロナウイルス感染拡大の第2波・第3波にとうてい太刀打ちできるものではありません。現段階で、今後に備える早急な対応が必要となっています。

 地域では、これまでの貧困・格差の政治による生活困窮に加え、今回のコロナ禍による外出制限や「補償なき自粛」によって困窮する人々が増えています。山梨民医連は、無差別・平等の医療と福祉の実現をめざす組織です。最も困難な人々の実態や要求をふまえ、お金の心配なく受診できるように「無料低額診療事業」を実施しています。

 地域の医療機関・介護事業所の経営を守ることは地域で求められる医療・介護を継続することであり、地域の人々のいのちと暮らしを守ることそのものです。

山梨勤医協の4月・5月の経営状況

4月5月の経営状況(勤医協)

「すべての医療機関・介護事業所への緊急財政支援を求めます」署名でのひとこと

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