民医連とは | 山梨民医連

民医連とは

会長メッセージ

山梨県民主医療機関連合会 会長 平田 理

山梨県民主医療機関連合会(山梨民医連)ホームページへようこそ。

 山梨民医連は、山梨県内で医療や介護事業をおこなう5法人、34事業所が加盟し、地域のみなさんと力を合わせて、病気になった時も、介護が必要になった時も、お金のあるなしに関わらず、安心して住み続けられるまちづくりをめざして活動している連合会です。その一環として、山梨民医連の病院・診療所では無料低額診療事業にとりくんでいます。医療や介護のことでお困りの時は、ささいなことでも、お近くの山梨民医連の事業所にご相談ください。(詳しくはリンク先ページをご覧ください)。

 全日本民医連では、2007年以降、毎年、加盟医療機関で、具合が悪いのに経済的理由で受診が遅れ手遅れになり、亡くなってしまった方の調査をしています。山梨でも21年の調査までの15年間で44人の悲しい事例がありました。この調査結果は、2つの意味で氷山の一角と考えています。

 1つは、民医連に加盟する医療機関で直接関わった患者さんだけの調査であること。もう1つは、死に至らないまでも、経済的理由で受診をためらっている間に病状が進み、もう少し早く受診していたらこんなに大変なことにはならなかったのに、という患者さんがとても多いということです。

 国民皆保険は、世界に誇るべき日本の素晴らしい制度ですが、とっくに、“皆”ではなくなってしまっています。行政の窓口の少なくない方が、地方や国のもっと偉い方が、国民健康保険料を払わないのは「本人の選択・自己責任だ」と言います。本当にそうでしょうか。商売が順調にいっていた時はきちんと払っていた自営業の方が、自分か家族の病気や介護の問題で泣く泣く営業が続けられなくなり、払いたくても払えなくなったとしたら、それも「本人の選択・自己責任」でしょうか。はずかしさを押し込めて勇気を出して相談に行っても、支援よりも徴収の視点で対応されてしまうことが少なくありません。保険料の減免や生活保護申請の敷居は、とても高いのが実態です。この国のセイフティネットは十分機能していません。その結果の「手遅れ死亡」です。

 医療・介護を含む社会保障に使う国のお金が少なすぎます。この国の税金の取り方、お金の使い方が変だと思いませんか。「企業が世界一活躍しやすい国にする」と言って大企業に減税し、大企業は空前の内部留保をため込んでいます。その恵みが滴り落ちてみなさんの暮らしがよくなりましたか。

 コロナ禍で、格差は一層深刻となり、困難な方がより厳しい状況になる、ぎりぎりなんとかなっていた方がいよいよ厳しい状況に追い込まれるといった事態があちこちで起こっています。

 ご一緒に力を合わせて、この街を、愛するこの国を、安心して住み続けられる街・国にしていきましょう。そして世界にも目を向け、反戦平和、気候危機の問題にもしっかりと取り組んでいきたいと思います。

民医連綱領

 私たち民医連は、無差別・平等の医療と福祉の実現をめざす組織です。

 戦後の荒廃のなか、無産者診療所の歴史を受けつぎ、医療従事者と労働者・農民・地域の人びとが、各地で「民主医療所」をつくりました。そして1953年、「働くひとびとの医療機関」として全日本医療機関連合会を結成しました。

 私たちは、いのちの平等を掲げ、地域住民の切実な要求に応える医療を実践し、介護と福祉の事業へ活動を広げてきました。患者の立場に立った親切でよい医療をすすめ、生活と労働から疾病をとらえ、いのちや健康にかかわるその時代の社会問題にとりくんできました。また、生活組織と共に生活向上と社会保障の拡充、平和と民主主義の実現のために運動してきました。
 私たちは、営利を目的とせず、事業所の集団所有を確立し、民主的運営をめざして活動しています。

 日本国憲法は、国民主権と平和的生存権を謳い、基本的人権を人類の多年にわたる自由獲得の成果であり永久に侵すことのできない普遍的権利と定めています。
 私たちは、この憲法の理念を高く掲げ、これまでの歩みをさらに発展させ、すべての人が等しく尊重される社会を目指します。

  • 人権を尊重し、共同のいとなみとしての医療と介護をすすめ、人びとのいのちと健康を守ります
  • 地域・職域の人びとと共に、医療機関、福祉施設などとの連携を強め、安心して住み続けられるまちづくりをすすめます
  • 学問の自由を尊重し、学術・文化の発展に努め、地域と共に歩む人間性豊かな専門職を育成します
  • 科学的で民主的な管理と運営を貫き、事業所を守り、医療、介護・福祉従事者の生活の向上と権利の確立をめざします
  • 国と企業の責任を明確にし、権利としての社会保障の実現のためにたたかいます
  • 人類の生命と健康を破壊する一切の戦争政策に反対し、核兵器をなくし、平和と環境を守ります

 私たちは、この目標を実現するために、多くの個人・団体と手を結び、国際交流をはかり、共同組織と力をあわせて活動します。

2010年2月27日
全日本民主医療機関連合会 第39回定期総会

これまでの活動

声明・見解

山梨民医連・全日本民医連の政策を会長声明・要望書などの形で政府や関係省庁、関係機関に発表し、その実現に努めています。

全日本民医連 声明・見解