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概要

いのちをみる-2014

4いのちをみる私が緩和ケア認定看護師を目指したきっかけは、看護師2年目の時に受け持ったA氏との出会いでした。A氏は進行がんの末期で治癒は見込めない病状でしたが、笑顔が絶えず、何時も御家族と共に過ごされ、外泊を繰り返しながら穏やかに最期を迎えることができました。私はそれまでは痛みや不安などを抱え苦しみながら亡くなっていく方達を目の前にして、看護師として何が出来るのか判らずやりがいが見出せずにいました。A氏との関わりを通して「穏やかな死」について医療者が出来ることを追求したいという思いを強く抱くことが出来ました。その思いは私の看護の原点であり、緩和ケア認定看護師として活動する主軸になっています。現在は甲府共立病院の緩和ケアチームに所属し、週1回、相談のあった患者さんを中心に病院内を横断的にラウンドしています。対象者は患者さんとその家族であり様々な苦痛を抱えています。また、それを支える医療者も辛さやジレンマを抱えていることがあります。私たち緩和ケアチームは、患者さんと家族、医療者の歩む足元を照らす懐中電灯のような、黒子のような関わりができる様に意識しています。具体的には患者さんに直接関わり、苦痛緩和のケアや、チームにケアの提案・緩和ケアに関する学習会を開催しています。今後は、がん以外の患者さんへのアプローチの検討も進めていきたいと考えています。緩和ケアは特別なことではなく、患者さんがその人らしく生き抜くことを支えるケアだと思っています。命に寄り添った看護の仕事はとてもやり甲斐があり、充実した毎日を送っています。院内の重症者の医療水準を向上することを目的に多職種で構成し設置されている医療チームです。治療・看護・感染管理・医療機器管理・栄養管理などについて一貫した管理を行うことを目指しています。人工呼吸器管理を行っている呼吸不全患者さんに対しては、人工呼吸器の使用上の問題に関するサポートを行うことで、ケアの質向上をはかり、人工呼吸器からの早期離脱を目指しています。主な活動内容は、月に1回の委員会の開催、週に一度のサポートチームによる院内の人工呼吸器装着患者さんの回診、療養計画の作成・提案、医療安全に関連した活動として各種医療機器や診療材料の検討、院内学習会の企画・運営をしています。当院の特徴としてチームメンバーに管理栄養士が入り、人工呼吸器患者さんの栄養管理にも力を入れています。甲府共立病院緩和ケア認定看護師山土井美佐穏やかな死の追求医師、看護師、臨床工学技士、理学療法士、管理栄養士によるRSTの活動(呼吸サポートチーム)甲府共立病院集中ケア認定看護師望月ひとみ