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概要

いのちをみる-2014

6いのちをみる私は石和共立病院で脳卒中リハビリテーション看護認定看護師として働いています。看護師としてリハビリテーション看護(以下リハ看護)に携わり、様々な患者さんと出会う中で、いくつもの表情を見てきました。障害を抱え思うように動けない事への苛立ち、悲観的な言動、目標が見出せそれに向かう意欲的な姿勢、時には涙を流し、怒ったり、喜んだり、そして笑顔で退院されていく姿があります。また残念ながら、再発によって新たな障害をもって生きていく姿にも触れた事があります。このような経験を通し、30歳を目前にした時に、20代の自分を超える程の何かをしたい、看護師として、女性として、人として自信を持って生きていきたいと思い認定看護師(以下CN)を目指しました。CN資格を取得するには、教育機関で約6ヶ月間の研修がありますが、受験の時から当院の医師より学習の指導をしていただきました。研修中はダメな自分に気付かされる毎日でしたが、いつでも応援し続けてくれた病院のスタッフの存在があり、辛い事も乗り越えられました。また、研修中は病院からの保障があるので、研修に集中する事ができました。CN資格取得した2012年に脳卒中リハビリテーション看護推進チームが発足され、脳卒中再発予防や脳卒中の後遺症である片麻痺や認知機能障害等を有する患者さんの支援をしています。入院中は退院後の生活を想定しながら関わりを持っています。他には看護学校での講師や、院内看護師対象に学習会を開催しています。まだまだ学習が足りないと実感する日々ですが、周囲のスタッフの協力や励ましがあり、一歩一歩前進しています。患者さんの様々な表情を引き出せる事がリハ看護の魅力です。しかし、これは決して一人でできる事ではありません。これから看護師を目指す方、看護を追求していきたい方と一緒に経験を積み重ねて、より良い看護を提供していきたいと思います。私は、2008年に日本看護協会の認知症看護認定看護師教育専門課程を受講し、2009年より認知症看護認定看護師として活動をしています。現在は入院受け入れ病棟で働き、疾患急性期の患者さんの看護にあたっています。また、認知症ケア推進ワーキングチームをつくり、院内の認知症ケアの質向上を目指しています。当院の特性として、入院患者さんには高齢者の方が多く認知症の影響を受けている方も多く見受けられます。その様な患者さんに対して、入院という特殊な環境が精神面へ及ぼす影響を見て、患者さんが穏やかに安全に過ごせる環境を整えるよう配慮しています。認知症を患うことにより、本人は自分の意思を相手に適切に伝える事ができなくなり、コミュニケーションが図れない事で孤独感を強めていきます。その様な状況に陥ってしまうことを周囲が理解し、温かく見守ることが認知症の人には必要な対応です。治療と生活の両面を支えていくこと、本人の意思を代弁していくことが認知症看護認定看護師の役割と考えています。巨摩共立病院では、認定看護師教育課程受講中も手厚いフォローがあり、学習しやすい環境を整えていただけました。職場の師長さんは、離れた場所にいてもレポート指導や相談にのってくれました。戻ってきてからは、私が動きやすい様に勤務の調整をしてくれ、活動内容も相談して決めさせていただいています。職場スタッフとのコミュニケーションも活発です。看護師として働きながらキャリアアップを目指す方は、一緒に学び、活動し、看護の専門性を追及していきましょう。よろしくお願いします。巨摩共立病院認知症看護認定看護師山本由佳石和共立病院脳卒中リハビリテーション看護認定看護師野沢由季リハ看護の魅力認知症看護認定看護師の役割